Kinyozi



Getting a haircut, I think makes you look younger and more attractive, unless of course you use a piece of broken beer bottle to do it. In Swahili the word kinyozi means barber, but we generally use it to mean the shop, as in barber shop, except maybe in the coast where Swahili natives insist on using words properly. Last week I got a haircut, something I feel a compulsion to do regularly, but this time it was a little different; I got a Mohawk. My friend Steve was the first to object, and he said it would give me a bad image both at work and at home. I am a grown up now and I want to make my decisions, as long as it does not harm anyone I get my Mohawk. Guy charged me 80 bob to do it, ad Steve paid 40 for his plain cut. Compared to Japan where am told the least you can pay for a plain cut is about a thousand, man we getting a free ride.

People treat me differently with this hair cut now, call me Balloteli, the Italian badboy. Some women say I look rude, in an attractive way and other people now look at my head while talking, instead of my face. That I like the attention it draws, that am still indifferent about, but I mind not that it’s there, more so that my boss has not asked about it. I read somewhere that clothes is the tool one uses to control how people treat, react and interact with them and I think that a haircut is a big part of clothing.

August 14, 2012 David Omondi

8月7日


ナイロビに暮らす人にとって、8月7日は大切な記念日です。
1998年のこの日、朝10時40分頃、タウンの南端にあるナイロビ駅の正面、大勢の通行人が行きかうモイ大通りとハイレセラシエ通りとの交差点脇にあるアメリカ大使館敷地内に、大量の爆薬を積んだ1台のトラックが突っ込みました。死者218名、負傷者5000名以上。同時刻に付近に居合わせてしまった通行人、バスの乗客など、その大多数が民間のケニア人でした。多くの被害者が視力を失い、頭や手足がひどく傷つき、仕事を失いました。爆発の轟音は市外の国際空港まで響き、衝撃波は町中に伝わって建物を揺らし、大使館から400メートルほど離れたKICC展望台の屋上(高さ105メートル)にまでガラス破片が降り注いだとのことです。

後日、「イスラム聖地解放軍」と名乗るテロ組織が犯行声明を出しました。彼らはイスラエルやサウジアラビアに駐留するアメリカ軍の撤退を要求していました。8月7日は1990年にアメリカ軍が湾岸戦争にともないサウジアラビアに駐留を開始した記念日でもあったのです。テロ実行犯のひとりの証言により、この爆弾テロの最高決定者はウサマ・ビン・ラディンであるとされました。国際テロ組織は警備のあまい途上国にあるアメリカ大使館や国際機関を狙ってテロ活動を行なってきましたが、このナイロビも例にもれず、自らの命が一瞬で奪われなくてはならない理由について身に覚えのない現地の市民に、もっとも甚大な被害が出ました。頑丈なアメリカ大使館よりも、近隣の建物が崩壊したり窓ガラスが全て吹き飛んだりなど、大きく損壊しました。

2001年8月7日、アメリカ大使館と崩壊した隣ビルUfundi Houseの跡地に、記念公園と平和記念館がオープンしました。木々に囲まれた芝生のベンチでは人々がくつろぎ、しぶきをあげる噴水の脇には犠牲者(205名のケニア人、12名のアメリカ人、1名のルワンダ人)の名前が刻まれた石碑が静かに立っています。平和記念館には、被害者が身につけていた鞄などの遺品や、負傷者の体内から取り出したガラス破片などの展示とともに、目撃者たちの証言やドキュメンタリー映像などで当時の様子が物語られています。

昨年10月のケニア軍によるソマリア侵攻以来、ナイロビをはじめケニア各地で手榴弾テロが続いています。ケニア都市部をねらった規模の大きいテロ計画が水面下で進行しているとの情報も、ときどき新聞に掲載されます。おだやかな陽光が注ぎ、カラフルな花が咲き、人々がゆったりと会話するこの街で、国際テロが起こってしまう現実を今いちど実感するために、わたしは友人と記念公園を訪れました。忙しさにかまけて日にちを数えずに訪問したその日は、くしくも8月7日。追悼集会が和やかに開かれ、遺族や関係者がたくさん集っていました。このテロはケニア人にとって過去の話では決してなく、歴史は続いており、憎しみは連鎖し、また繰り返すのではないかという不安が、さらに胸に広がった一日でした。

2012年8月9日 西尾咲子

青空の下で



ナイロビの路上では機知に富んださまざまなインフォーマルな経済活動が行われています。たくさんの服を草の上に広げて売ったり、トウモロコシを炭火で焼いて売ったり、おもちゃや地図を両手いっぱいに持って歩きながら売ったり。仕事も不動産ももっていない人たちが、なんとか毎日の糧を得ようと、頭を働かせて自分たちで仕事を生み出しています。

私たちの家の近くで、1ヶ月に1回、必ず見かける体重計お兄さん。歩道の脇に古いシンプルな体重計を置いて、体重を計りたいお客を静かに待っています。体重計のない我が家では、毎月ここで体重を計ってもらいます。1回5シル。お客のこれまでの記録をちゃんと頭に入れているようで、増えると「グッド・ジョブ」と喜んでくれて、減ると「大丈夫なのか」と心配してくれます。高いお金を払って体重計を買いたくない人がたくさんいることと、ちゃんとした定期検診を受ける環境にないから体重を健康の目安としていることが、このユニークな商売の持続を可能にしているのかもしれません。

余談ですが、私の体重はナイロビに来て半年で7キロ減りました。1ヶ月のイギリス滞在で5キロ増えましたが、ナイロビに戻ると1ヶ月で2キロ減りました。毎日結構な量を食べているのに、標高が1600メートルのナイロビでは自然と高地トレーニングが実践されているからでしょうか。増えすぎていないか、減りすぎていないか、これからも青空の下での体重測定をきちんと受けようと思います。

2012年8月2日 西尾咲子

Slum gates



Many years back, when I was growing up in Kibera there were no gates all over the place like is the case now days. Little paths around corridors led you wherever you wanted to go without the worry of a yellow padlock welded on to a steel chain locking a gate made of rusty iron sheet and old timber with tire rubber hinges. You could get back home anytime you wanted and not have to bother someone to open up when you were late; of course that is assuming you did not really care about the security concerns of moving around late in unlit streets with drunks and thugs all over and no cops within a mile radius or so. Today every plot of houses has an access gate, however weak, at least it is one of the criteria people use in selecting a rental for security reasons; both personal and of property. These gates get locked up around a certain time, mostly between 10 and 11 pm, and open around 5 am, usually by the person who enters last and leaves first respectively, and is trusted enough, mostly on the basis of how long they have lived there.

My new job at Agha Khan requires me to get home very late many times and I have to stand and knock for a while before someone actually agrees to wake up and open. Considering that the easiest way to get mugged, or get mistaken for a mugger is to stand outside and bang at an iron sheet wall, or gate, in the night asking to go in, it is so risky for me I have started thinking of moving out to a place with no gate.

Once the gate is locked no one will consent to opening, say in case you forgot to buy something, unless of course it’s a medical emergency or there is a fire. Many times when am in town by 9 pm I know for sure that I need to get going to catch the 10 pm deadline or am going to have to do some banging. This Tuesday I had a supper/breakfast crisis since I got home terribly late and had to leave very early; I had to choose between the gate and the restaurant. I hope this changes, but I know it will not, so I will move to a gateless plot sooner or later.

August 2, 2012 David Omondi

Home_N Galleryの限界とWeb showの開始

2011年11月より、Home_N Galleryとして自宅兼アトリエを公開してきましたが、これまでの計3回の企画展を通して、その限界が明らかとなってきました。その反省をもとに、今月からは新しくウェブサイト上の展覧会Web showを開始しましたでの、ご高覧いただければ幸いです。

Home_N Galleryの限界
・人がそんなに来ない
・ナイロビの興味深いコトや人、モノなどをテーマにした企画展で、自宅で展示できるものとなると、どうしても写真メディアが多くなる
・印刷物やマウント加工の質が安定していない
・展示物の制作にお金がかかる
・公共空間で行なう西尾工作所ナイロビ支部のメインプロジェクトと混同されてしまう
・作品がそんなに売れない
・ケニア人にとっても面白い内容になるようにと配慮してしまう

Web showの利点
・世界中の人に見てもらうことができる
・写真で見せやすい
・お金がかからない
・サブプロジェクトとして理解されやすい
・こちらが提示する内容を、いろんな人がいろんな風に発見的に鑑賞することができる

Home_N Galleryはしばらく常設展状態にしておいて、気が向いたら展示入れ替えをします。今はそれよりも、3月に引っ越して一部屋増えた現在のHome_Nを活かして、他国から友人、知人にホームステイしてもらえるような環境を作りたいなと思っています。

2012年7月27日 西尾美也

ナイロビよろず版:空の戦い

ナイロビよろず版では、ちょっと変わった角度からケニアの今をかいま見ることのできる新聞記事をえらんで、スクラップしていきます。
 
今回は、東アフリカでよく見かける大型鳥が、意外なところで大迷惑をかけている記事について。東アフリカは大型鳥が最も集まって生息している地域として有名で、世界中の鳥のうち15%がこの地域にいるようです。ナイロビの町なかでも、体長がゆうに1メートルはあるマラブー(頭が禿げたコウノトリみたいなので、日本人にはハゲコウとよばれている)が、ゆうゆうと歩いたり、木の上で休憩したりしています。そのあまりの大きさと、自分たち人間の生活圏との近さに驚く外国人も多いはず。わたしも何度見てもそのデカさに慣れず、ぎょっとしてしまいます。
 
東アフリカの航空当局によると、近年、この大型鳥が増えていて、空港の近くで飛行機の安全を脅かしているようです。大型鳥が増えた原因は、東アフリカでは規制を超えて都市化が急速に進んでおり、人口増加とあいまってゴミの量も増えていること。行政はゴミ問題について適切な管理ができておらず、ナイロビでも道ばたや空き地など至るところでゴミが不法投棄されています。マラブーなどの大型鳥にとってゴミはかっこうの食事になるので、人と競うようにゴミ捨て場をうろついています。
 
この大型鳥たちが飛行機の経路を横切るため、エンジンに巻き込まれたり、パイロットの視界を遮ったりして、航空業界を脅かすようになってきました。鳥の追突による損害は、とても甚大です。たとえば、とあるケニアの航空会社では、鳥を吸い込んだせいでダメージを受けたエンジンを取り替えるために4億3000万シルかかったとのこと。また、鳥が追突したエンジンを取り替えるのに1500万米ドル費やした会社もあるようです。この鳥問題ですが、まずは人間によるゴミ問題を解決しなくてはどうにもならないみたいです。
 
このコラムはThe Standard紙(2012年7月16日付)4面『Large birds near airports pose great danger, say aviation experts』の記事を要約・引用しています。
 
2012年7月21日 西尾咲子

ケニアのいいとこいやなとこ(イギリス滞在編)



滞在制作の仕事で、2012年6月の一ヶ月間をイギリスのラフバラ市というところで過ごした。ケニアを出国してケニアに帰国する体験ははじめてで、ケニアの何が恋しくなって、何がやっぱり嫌だと思ったか、ここに書き留めておこうと思う。

いいとこ

気候(ケニアに来る直前の青森のプロジェクトで古着4000着を一人で着るということをやってから肌の調子が悪くなって、それからしばらく全身が痒くて仕方なかった。それがナイロビに着くとすぐに治まった。日本では少し赤かった息子のほっぺもナイロビだと健康的に。ところが、イギリスに行くと二人ともかゆみが少し再発。毎日曇りがちのイギリスに比べると、気候に関しては個人的にケニアが圧勝。)

ファッション(トレンドなんか関係なく、世界からやってくる古着をブリコラージュ的に着こなすケニア人のファッションはつっぱってなくて、居心地がいい。)

いやなとこ

停電(イギリスへ発つ日の夕方、空港に着いて出国手続きを済ませると、免税店も飲食店もすべて真っ暗。電気がないから温かい食べ物も飲み物も出せないという。せっかく飛行機に乗るまでのあの時間を楽しもうと思っていたのに、とんだケニアの「いってらっしゃい」を体験させられた。)

サービス(ロンドンのセント・パンクラス駅に着いて、カフェに。先進国における店員の対応にもはやカルチャーショック。客として気持ちよすぎる。どこの店でもほとんど「なんで来たん?」というぐらいの態度のケニアとは大違い。)

排気ガス(これにはすぐに身体が反応。久々にケニアの幹線道路沿いを歩くと咳き込んだ。そういえばはじめてナイロビを訪れた2007年には、しばらく息苦しかったことを思い出す。標高1600m超えと排気ガスが重なると、かなり厳しい。)

治安(ベビーカーで街中を歩けない、息子が公園を走り回れない、暗くなると外出できない、アフリカ勤務だと普通その代わり自家用車に運転手付きのところ、それもない。これはけっこうなストレスだということがわかった。)

公共交通機関(それこそベビーカーも乗れるバリアフリーとは大違いの世界。車内は狭くて汚く、ぼろい。道はでこぼこで乗っているだけで本当に疲れるケニアの公共交通機関。)

2012年7月20日 西尾美也

バラバラ食堂:朝ごはん



バラバラ食堂では、ケニアの大衆食堂や一般家庭で食べることができる美味しいお料理をご紹介します。いつもの定番料理から、シェフの粋な工夫が感じられる創作料理までさまざまなメニューを取りあげる予定です。

第1回 目は「朝ごはん」。ナイロビで暮らすケニア人のなかには、とんでもなく早起きして、何時間もかけて歩いて職場まで行く人もいます。歩く理由は、バスやマタ ツ、列車などの交通費を節約したいから。そのため、朝ごはんはチャイ(ミルクとお砂糖たっぷりの紅茶)だけですます人も多いです。

その他にも美味しい朝ごはんがあります。本日おすすめする朝食メニューは「ウジ」と「アンダジ」。どちらもお店で買うと、1個(1皿)10円〜20円くらいの安さです。さらに、自分で作ると材料費はわずか1個(1皿) 数円足らず。レシピはとても簡単です。その上、いろいろな雑穀が混じったお粥であるウジは、とてもヘルシー。庶民にとっては毎日食べるものだから、酸味や 雑穀の配合などのバリエーションが豊かで、スーパーマーケットにはたくさんの銘柄がずらりと並んでいます。一方のアンダジは、シンプルな材料でできた揚げ ドーナツのようなもの。素朴な甘さを噛みしめながら、忙しい一日にそなえてささやかな安らぎを味わいます。
 
【ウジ(2人前)】
材料:ウジの粉(大さじ3~5杯)
作り方:ウジの粉を水で溶く。沸騰したお湯に、水で溶いたウジを入れる。10分程沸騰させる。お椀に分けて、お好みで砂糖を加えると、できあがり。
ウジの粉の成分:キビやトウモロコシなどの雑穀、酸味料
 
【アンダジ(中10〜15個)】
材料:アンダジの粉500g
作り方:アンダジの粉に適量の水を加えてよく捏ねる。耳たぶの固さくらいになったら、4つに分けてボール状にまとめる。ぬれ布巾をかけて20分ほど寝かせる。ボール状の塊を、綿棒などでうすく伸ばす。4つに切り分けて、さらに20分ほど寝かす。油でこんがりキツネ色になるまで両面を揚げる。
アンダジの粉の成分(自分で配合可能):小麦粉、砂糖、植物性油脂、ベーキングパウダー、塩、乳化剤など
 
2012年7月20日 西尾咲子

ケニアにあるものないもの



普段の生活や制作の中で、なんとなく「あ、これケニアにもあるんだぁ」と思ったものと、「これがないからちょっと違うんだぁ」と思ったものを、あくまでも自分の視点でメモ的に書いていきます。随時更新。

あるもの
信号/公園/劇場/国立ギャラリー/国立博物館/遊園地/映画館/ボーリング場/プール/ケーキ/日本食材/日本食レストラン/日本人会/日本人学校/ケンタッキー・フライド・チキン/歯間ブラシ/アートギャラリー/ナイトクラブ/アダルトDVD/カラオケ/サッカーバー/ドラマ/ミュージックビデオ/教育番組/アート番組/クイズ番組/オーガニックを売りにした野菜/競馬場/ゴルフ場/予防接種/タピオカ/肉の薄切り/垂れ幕印刷/額縁職人/100円均一/24時間営業スーパー/布用ボンド/合板/修正液/お墓/SIMフリーiPhone/自動販売機/300gワトソン紙

ないもの
地下鉄/マクドナルド/原発/ディズニーランド/薄い両面テープ/印刷におけるトリムマークの概念/ラムダプリント/写真のアクリル加工/現代美術館/エコバック/赤ちゃん用パンツ型おむつ/別売り洗濯機用ホース/電子辞書/公共用ベンチ/チャイナ・タウン/高齢化

最終更新日:2012年7月17日 西尾美也

スリ集団



今日はマタツ(小型乗り合いバス)でスリ集団にねらわれた。はじめに乗り込んできた男が、友人が脚が悪いからと、先に乗っていた私に席を移動するように促した。この時点ではまったく疑うことなく、善意でその指示に従った。しかし、次に乗ってきた脚悪男の仕草がわざとらしいと感じた。
結局、乗り込んできた集団4人に、前後左右を囲まれて座るかたちになった。全員が大柄な男だったことと、巨大な封筒を共通して持っていることが不自然だった。脚の悪いはずの男が、「シートベルトだ!」と言って立ち上がって騒ぐと、他の連中も大げさに反応して体を動かした。
警察の取り締まりに焦るフリをしたようだったが、はじめから乗っていたある乗客の同じような大げさな反応をみると、チームは4人だけではないような気もしてきた。バスのコンダクターも彼らを見てみぬふりをしているようで、警戒しながらも、私が確実に狙われているという状況が気持ち悪くなった。
巨大な封筒の下で手を動かし、こちらの隙を狙っているに違いなかったから、あらかじめケニア対策で裏返しに着用しているチョッキを守るように、しっかり腕を組んで身構えた。ただ、男たちも封筒もとにかく巨大だということが、私の不安感を煽った。
無理そうだと諦めた男たちは、乗車して間もなく近くのバス停で降りることをコンダクターに告げた。最後のチャンスをねらって、男たちは下車する際に時間をかせいだ。隣の男は最後まで何かに集中している様で、しまいには舌打ちをして立ち去ろうとした。
男が立ち上がって、巨大な封筒が遮っていた視界を取り戻すと、裏返しに着用していたチョッキのポケットに、カッターか何かで何度も裂かれた跡が残っている。確かに財布を取り出せるだけの穴はあいておらず、男からすれば舌打ちという表現になるだろう。
こちらとしては「危なかった、良かった」の気持ちもさることながら、大事なチョッキに傷をつけられたことに「こらこらこら」と日本語で小さく声が出た。男が去る時に「何をやっていたか知っている」とだけ伝えたが、相手は刃物を持っていたわけだから、刺されたりしなくて良かったと後になって思う。
あやしいと気付いた時にすぐに下車することも考えたが、事態は、なにせハイエースに15人が押し乗る窮屈なマタツ内でのことである。少しでも動けば、その隙に4人の手がチョッキをめがけていろいろなふうに延びてくる事が容易に想像できた。
ケニアもマタツも初めてなら、確かにひっかかってしまう手口かもしれない。だが、ケニアに少し慣れていたら、彼らの犯行はあまりにもあからさまである。財布を盗まれることは免れたが、あのあからさまな時間に身構えながら数分を過ごすというのは、とても気持ち悪く、恐い経験だった。
思い返せば、私が乗車するときの他の乗客のフォーメーションに、そもそも少し違和感があったような気がしてくる。ケニアの友人はマタツに乗る時に何かを見定めているような様子を見せるが、運賃だけでなく、そういった車内の雰囲気を判断しているのかもしれない。
これからは、そうした友人を見習うとともに、チョッキにも新しい作戦を考えたい。

2012年1月7日 西尾美也


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